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四国八十八箇所巡り、いわゆるお遍路を計画しよう!

困難に立ち向かうことで、

人生が彩られる。

お遍路の旅行記

9日目(極楽寺~徳島阿波踊り空港)

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朝は例のごとく、6時に本堂に集まってお勤め(法要)をすることから始まります。

本堂では大学生はいなかったので、なるほどお遍路サークルではなくてマラソンで確定だなと思いました。

住職は不在で、昨日ありがたいお話攻撃をされたお坊さんが変わりにお勤めをするそうです。

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お勤めが終わると、本堂にかけてあったA1サイズくらいの巨大な掛け軸2個について説明が始まりました。

地獄の様子を表した掛け軸と極楽浄土を表した掛け軸だそうです。

死ぬと、白衣を着たまま三途の川を渡ります。
生きているうちに良い行いをしていれば、川に橋がかかって楽に渡れるが、悪いことをしている人は川が激流となってしまうそうです。

川を渡ると、人間の4倍ほどの大きさの剥ぎ取りババアというのがいて白衣を奪われ裸にされます。
裸になった状態で、蛇の道というとても長い道を歩いて行きます。
途中で疲れて休んでいると、牛車が横切ることがあり、それに乗って蛇の道を進んでいくと、牛車の牛が鬼に変わり、車輪の部分が燃え盛る炎の車輪に変わり、あっという間に地獄に連れ去られるそうです。
地獄に行きたくなければ、自分の足で歩いて行ってくださいと言ってました。

蛇の道を歩いていくと、閻魔様に天国に行くか地獄に行くかを審判されます。
閻魔様の手元にはその人が生まれてから死ぬまでに行った全てのことが書かれた本がありますので、嘘はつけません。
嘘をついた場合は、何でも映す鏡があり、その場でその人が行ったときの映像が鏡に映し出され、すぐに証拠と共に嘘を指摘されます。
その後、嘘をつけないようにするために舌を抜かれてしまいます。

地獄はたくさんあって、その人の行いによってはいくつもの地獄を受けないといけません。
一番楽な地獄は熱湯の釜の中に放り込まれるというものらしいです。
逃げようとしても何十メートルもある鬼が何人かで釜を見張っているので逃げ出すことは絶対にできないと言ってました。

天国に行くと、毎日がとても楽しい場所だそうです。
ごはんを食べるときは長い箸を使い、食べ物を隣の人に食べさせてあげると言っていました。
自分ばかりでなく、他の人を尊重するために行うと言っていました。
毎日がとても楽しいですが、期限が確か200年(?)とか決められていて、後半の方になってくると、もうすぐで楽しめなくなってしまうという気持ちから苦悩を伴うそうです。
そんなところで、時間が来たのでお話は終わりになりました。
朝食を食べて出発です。


ちなみに2番寺の極楽寺では長命杉というものが有名です。




さあ、お遍路さんという目的は達成され、この日は単純に観光者としての私として立ち回る予定です。
納経帳をパラパラめくって旅したことを思い出していると、最後のページに

「1番最初に訪れた寺へお参りしましょう」

というページを偶然見つけたので、
距離も近いので、とりあえず1番寺霊山寺に向かった。



1日目では焦って気付かなかったものが見えてきた。
例えば、巨大な錦鯉。



赤ちゃんみたいなのが祈ってるやつも気付かなかった。



1日目ではかなり時間のかかったお経も今ではスラスラ言えるようになりました。
このお経を唱えるのがラストかと思うとなんだか胸が苦しいです。
いよいよ終わりなんだな。

最後に納経所に行って納経帳を差し出すと結願したことを祝う言葉を頂きました。
これでとうとうお遍路としての私は終わりです。


寺を出る時、錦鯉にエサを与えて大量に集めている親子が面白かった。



ここからは1人の観光客として振舞うわけです。
この日は徳島マラソンがあって、徳島市内は交通規制がかかり、移動の制限がすごいので、私は鳴門方面に逃げることにしました。




特に行き場所は決めてなかったので、とりあえず鳴門のうず潮を見るかと思い、鳴門海峡の遊覧船のところまで来て船に乗り込みます。

この日のうず潮を見れる時間帯は朝の9時ごろと15時ごろだったので、時間的にはぴったりです。

船に乗ると高速で船は動き出します。
あまりにも高速すぎて、外にいると波しぶきがドバドバかかります。

その波しぶきの写真を撮っていると、あっという間にびしょぬれになってしまいました。



アクアエディという船で水の中を見ることが出来る船です。

船の下の方に降りて、



こんな感じで水中の中をのぞくことができます。


大鳴門橋が見えてきました。

橋が架けられる狭さ→潮の流れが強くなる場所
ということで、橋の下あたりがうずしおの見どころです。


9時は潮の流れが変わる時間で北向きの潮が南向きに流れていくようになります。
その北にまだ向かっている潮と南に向かい始めた潮がうずを作るわけです。


水中からではきれいなうずが全く見えないことに気付いた乗客は、
外のデッキに全員出ました。(普通の船でよかったやん)


ほどなくして、大鳴門橋の麓までやってきました。

向こうに乗ってる人達多すぎだろ。


きれいな渦は1年を通してもなかなか見ることができないそうで、
この日もうずが出来そうで出来ない状態を見て終わってしまいました。

多分、うずに近いのはこれが精いっぱい。

これもうずができそうな感じか。

きれいなうず潮にはならず。



渦を見終わった後は、せっかくだし淡路島の方にでも行ってみようと思いました。
淡路島は神戸と四国の中間にある島のことで、関西の人が徳島に来るときは淡路島を通過してくるはずです。



大鳴門橋は高速道路なので、料金を払わないと通過できません。
徳島と淡路島(兵庫県)を隔てる関所と言ったところでしょうか。

大鳴門橋を渡っている最中にチラッと横目で風景を見ましたが、これが実に爽快な風景をしていました。

こんな感じ。


橋の上では路肩に止めて停車することは許されていないのですが、停車して眺めたくなる気持ちもわかります。

橋を渡ってすぐに高速を降りると、淡路島の徳島寄りの先端の方に「道の駅 うずしお」があります。
とりあえず寄ってみることにしました。



結構混んでいて、どうやら大鳴門橋の下に入り込んで鳴門のうず潮を見ることが出来る展望台があるそうです。

淡路島バーガーというのが有名らしいので食べます。







淡路島の牛と名産のたまねぎを使用して、淡路島っぽさを表現しているみたいです。
うまいけど、モスバーガーの方がうまいと思います。


大鳴門橋の下の方に続いていて、展望台になっています。



こういうところです。



10時くらいでしたが、すでに潮の流れが左向きオンリーになっていて、
うず潮を見ることはできない状態でした。




次に牧場に向かいます。


ちょっとした観光地で、他の観光客もわりと多かったです。






牛乳の形をした小屋。
用途は不明。




アイスを食べました。
味はみなさんの想像している通りの牧場で食べる濃厚な味で特別驚くことはありません。



また、車にハチが入っていたので、
路肩に車を止めてハチを追い出している間に撮った写真。





ら~めW


次は淡路花ざしきというところに向かいました。
かなり兵庫寄りで遠かったのですが、淡路島に来てここを見ないわけにはいかないということで意地で行きました。







ここの丘からでも大鳴門橋と徳島市内を眺めることができます。




綺麗な花畑が広がっています。
ちょうど春にこれてよかった。
埼玉の秩父の芝桜よりも綺麗だと思います。
周りの海とかも含めて。


次にたこせんべいの里に行きました。



うまいせんべいを全て試食できるので、自分が本当に好きなせんべいを購入することができます。



工場と販売場所が一体となった施設で、ガラス越しに工場を見れる。



袋一杯に買う人もいて人気なんだなと思いました。



淡路のパーキングエリアで淡路牛の牛丼を食べた。



このまま徳島方面に戻ったのですが、時間が余っています。
本当は6年前に登った眉山に行きたいと思っていたのですが、徳島マラソンのせいで無理だと思っていました。
しかし、徐々に交通規制が緩和されていくので、もしかしたら眉山付近も交通規制がなくなるかもしれないということで、とりあえず向かってみることにした。

通常でも渋滞がひどい徳島市内が交通規制によってさらに渋滞していてこれはやばいと思いましたが、ちょうど目の前で交通規制の看板が取れたのでラッキーでした。
のろのろで進んでいきながらなんとか眉山の麓まで辿り着きました。
ロープウェイで登ったことはあるので、今回は車で行ってみようと思ったのですが、登り始めるとお遍路で出くわしたきつい山を思い出させる坂道でした。


「やはり四国の締めくくりはこうでないと」

四国は山に阻まれてこそ、四国。
旅の終わりとしては最高のシチュエーションです。

山頂の駐車場に辿り着いて、階段を登っていきます。

そこには6年前に登った懐かしい風景が広がっていました。
6年前はデジタルカメラなど持っていなかったので写真がほとんど残ってなかったので、思い出の地を写真にたくさん収めておきました。




真ん中のビルがJR徳島駅と思われる。

私が遠い地に旅に出るようになったルーツがこの眉山であり、20歳の時に始めて全部自分1人の力で辿り着いた思い出の地です。

時間ギリギリまで写真を撮り、飛行機の時間に遅れないように早めにレンタカーを返し、空港に向かいます。

出発の1時間30分前に空港に到着してしまいましたが、遅れて乗れなくなるよりかはマシです。


飛行機に乗り込んだ時間が20時40分。






四国八十八箇所を廻る間に果てしない山々、どこまでも並走していく四万十川、人との出会い、食べたことのない味、心震える体験、そういう新しい世界に触れて四国が故郷であるかのような愛しい気持ちを持つようになりました。
飛行機の窓から徳島の夜景を見ながら四国を離れたときに悲しさが込み上げた。

「ああ、ここも心のふるさとになったんだな」

そう思ってこれからも人生という長い旅は続いていく。
ありがとう、四国。
またいつか会いにいきます。

~END~

※1年後に弘法大師先輩が修行を続けているという
 お遍路の最終地点の高野山に行きました。

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1日目(徳島阿波踊り空港~室戸岬)

2日目(室戸岬~37番札所岩本寺)

3日目(37番札所岩本寺~愛南)

4日目(愛南~道後温泉)

5日目(道後温泉~新居浜)

6日目(新居浜~琴平)

7日目(琴平~高松)

8日目(高松~2番札所極楽寺)

9日目(2番札所極楽寺~徳島阿波踊り空港)

高野山でお遍路の締めくくり



>>9日目